前回までに、ブランドには「機能的価値・情緒的価値・体験価値・社会的価値・自己表現価値・文化的価値」という6つの側面があることを紹介しました。
今回は、それを実際に体現している3つのブランド――無印良品・スターバックス・パタゴニア――を取り上げてみましょう。
- 無印良品(MUJI)
“シンプルで役立つ暮らし”をテーマに世界で支持されるブランド。
機能的価値:無駄のないデザイン、使いやすく壊れにくい商品
情緒的価値:「飾らない安心感」「自然体でいられる気持ち」
体験価値:落ち着いた店舗空間、丁寧な接客
社会的価値:リサイクル素材や環境配慮の取り組み
自己表現価値:「シンプルに暮らしたい」という生き方を示せる
文化的価値:日本発の“無駄をそぎ落とす美学”を世界に広げている - スターバックス
“コーヒーを売る会社”から“体験を届ける会社”へと進化したブランド。
機能的価値:安定した品質のコーヒー、快適に利用できる店舗
情緒的価値:「第三の場所」としての安心感や仲間意識
体験価値:バリスタの笑顔、居心地のよい空間、名前を呼んでくれるサービス
社会的価値:フェアトレード豆の利用、地域社会との連携
自己表現価値:スタバのカップを持つ自分をちょっと誇らしく感じられる
文化的価値:コーヒー文化をライフスタイルに昇華した存在 - パタゴニア(Patagonia)
「ビジネスを通じて環境を守る」を掲げるアウトドアブランド。
機能的価値:高い耐久性とアウトドア性能
情緒的価値:自然を大切にする姿勢への共感
体験価値:製品を使うことで自然とつながる感覚
社会的価値:環境保護活動を積極的に展開
自己表現価値:「エシカルに生きたい自分」を表現できる
文化的価値:アウトドア文化と環境意識を融合した独自性
これらのブランドは、それぞれ強調している価値は違いますが、6つの側面をバランスよく体現している点に共通点があります。
ブランドはひとつの要素だけで成り立つものではなく、複数の価値が重なり合うことで、より強く、より長く選ばれる理由になるのです。
👉 では、この価値を守り続けるということは、どういう意味を持つのでしょうか。
次回は「ブランド=価値=約束」という考え方を掘り下げます。
