山本さんの会社は、長く続いていたことで、一定の信頼を得ていました。
ただし、その信頼は一つの言葉で言い切れるものではありませんでした。
立場が変われば、見えている姿も、感じている価値も違っていたのです。
お客様から、どう見られていたか
お客様は、こう言っていました。
「安心はできる」
「最後までやってくれる」
一方で、こんな声もありました。
「融通はきかない」
「新しい提案はあまり期待していない」
「確実だけど、少し無難」
信頼はある。でも、期待の幅は広くなかった。
ここで、自分に問いを返してみてください。
- お客様は、あなたに何を期待しているでしょうか
- その期待は、あなたが本当に届けたい価値でしょうか
社員から、どう見られていたか
社員たちは、会社をこう感じていました。
「逃げない会社だ」
「ごまかさない」
でもその裏で、こんな戸惑いもありました。
「判断基準が見えにくい」
「なぜ断るのか、なぜ引き受けるのか分からない」
「社長の考えを察しないといけない」
誠実さは、言葉にされなければ、不安にも変わります。
- 社員は、あなたの判断を言葉にできるでしょうか
- それとも、空気を読んで動いているでしょうか
取引先から、どう見られていたか
取引先からは、「信頼できる相手」と評価されていました。
一方で、
「決断が遅い」
「条件交渉はしづらい」
「柔軟性は期待しにくい」
という距離感もありました。
信頼はある。でも、軽さやスピードとは引き換えになっていたのです。
地域・周囲から、どう見られていたか
地域では、こう語られていました。
「長く続いている会社」
「堅実で派手さはない」
それは裏を返せば、
「何をしている会社か分かりにくい」
「今どこに向かっているのか見えない」
という距離感でもありました。
価値は、光と影を同時に持っている
これらは失敗の話ではありません。
価値は常に、誰かにとっての強みであり、別の誰かにとっての違和感でもあります。
光と影を含めて、ブランドは理解されてきました。
過去を引き受けるとは、良い評価だけを見ることではありません。
- どんな強みとして覚えられてきたのか
- どんな弱みとしても見られてきたのか
その両方を、自分たちの歴史として受け止めることです。
👉次は、「いま、その評価はどうなっているのか」を見ていきます。
